仙台高等裁判所 昭和26年(う)278号 判決
被告人に対する起訴状の冒頭に「被告人は日本共産党郡山地区委員長なるところ」との記載があることは所論の通りであるが、是は単に被告人の職業乃至は社会的地位を指称したに過ぎないものと解される。決して共産党員たるが故に直に非合法的行為を敢てする者だとか暴力的煽動分子だとか謂う心理的推断を惹起せしめる文言ではない。それ故起訴状に斯様な記載があるからと謂つてそれを「事件につき裁判官に予断を生ぜしめる虞のある事項を引用した」と曰うは当らない。
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被告人に対する起訴状の冒頭に「被告人は日本共産党郡山地区委員長なるところ」との記載があることは所論の通りであるが、是は単に被告人の職業乃至は社会的地位を指称したに過ぎないものと解される。決して共産党員たるが故に直に非合法的行為を敢てする者だとか暴力的煽動分子だとか謂う心理的推断を惹起せしめる文言ではない。それ故起訴状に斯様な記載があるからと謂つてそれを「事件につき裁判官に予断を生ぜしめる虞のある事項を引用した」と曰うは当らない。